小腸内視鏡検査
当センターでは2007年より小腸ダブルバルーン内視鏡検査、2009年より小腸カプセル内視鏡検査を導入致しました。それにより従来できなかった小腸の観察や検査、内視鏡治療が可能となりました。2012年の検査件数は小腸ダブルバルーン内視鏡検査が57件、小腸カプセル内視鏡検査が33件でした。2012年7月より小腸カプセル内視鏡検査の保険適応が全小腸疾患に拡大されたため、今後ますます必要性の増してくる検査と考えております。
小腸カプセル内視鏡検査は、外径11mm、長さ26mmのカプセル型の内視鏡を嚥下して検査を行います。カプセル内視鏡が撮影した画像は患者さんの腰につけた記録装置に送信され記録されます。小腸内の撮影は約8時間ですが、その間に患者様は帰宅し通常の生活を送ることが可能です。カプセル内視鏡は組織検査や治療は行えませんが、患者さんの体への負担が少ないため、小腸疾患が疑われた際にまず外来で行われる検査となります。
小腸ダブルバルーン内視鏡検査はカプセル内視鏡で小腸に異常を認めた場合に行うことが多い検査です。ダブルバルーン内視鏡は通常の胃や大腸の内視鏡と構造的には同じです。しかし、長い小腸を検査するため内視鏡の長さも長く、名前の由来でもある内視鏡に付いている2つの風船を交互に膨らませて、尺取虫のように小腸を進んでいくという特徴があります。検査時間は1~2時間ですが、患者様の体に少し負担のかかる検査ですので基本的には入院で行っています。ダブルバルーン内視鏡ではカプセル内視鏡と違い、病気が見つかると組織検査を行ったり、ポリープ切除や止血処置などの治療も行うことができます。
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