診療について
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
消化管外科
![]() |
![]() |
消化管外科 胃
胃がんを始め、胃粘膜下腫瘍や胃十二指腸潰瘍穿孔などの疾患に対し手術を行っております。当科では腹腔鏡と呼ばれるカメラを用いて小さな傷で行う、体に負担の少ない低侵襲手術を積極的に取り入れております。治療を開始する前には丁寧にご病状の説明をさせていただくとともに、ご質問やご希望をうかがいながら治療の方向性を決めていきます。安心、安全で、患者様・ご家族様がご納得いただける治療を提供させていただきます。
胃がんについて
胃がんは日本人に多いがんであり、近年は罹患者数が減少傾向にあるものの、死亡者数は全てのがんの中で3位(2021年現在)と依然として高い状況にあります。胃がんに対する治療は日本胃癌学会による「胃癌治療ガイドライン」に基づいて行っており、胃カメラ(内視鏡)やCT検査などで診断された胃がんのうち、原則として内視鏡切除の適応とならないものが外科手術の適応となります。外科手術の適応とならないものについては科学的根拠に基づいた適切な抗がん剤治療を行います。いずれの治療においても、患者さんの個々の状態に応じた最適な治療を心がけています。
低侵襲手術について
![]() |
当院における胃領域手術件数の推移 |
![]() |
![]() |
肝胆膵外科
肝胆膵外科では、主に肝臓、胆道(胆嚢・胆管)、膵臓疾患の手術を担当しています。当院は、日本肝胆膵外科学会が規定した高難度肝胆膵外科手術を年間30例以上行っている高度技能専門医制度認定修練施設(B)として認定されています。2名の高度技能専門医を中心に、岡山県北唯一の認定施設として、安全で質の高い外科治療を提供して参ります。
呼吸器外科
肺、縦隔、胸壁の手術治療を担当しています。当科では年90例前後の呼吸器外科手術を行っています。
患者様に最適な治療オプションを提供
当院では、呼吸器外科、呼吸器内科、腫瘍放射線治療科の合議により、患者様の状況に合わせ最も適切な治療方法を提案しています。根治切除可能な場合などで手術が最適との判断になりましたら、呼吸器外科が担当します。手術のメリットとデメリットを納得のいくまで十分にご説明し治療を提供しています。
体に優しい低侵襲手術と術後ケア
負担の少ない胸腔鏡手術やロボット支援手術をほぼ全例に適用し、痛みや体力消耗の軽減をはかっています。また、外科病棟・ICUスタッフや呼吸器リハビリテーションの専門スタッフなどで構成された当院自慢のチームで周術期管理を実践しており、極めて低い術後合併症発症率を誇っています。回復経過も早く、ほとんどの患者様が数日で退院できています。80台、90台の高齢者の手術も多く行っています。
当院で対応している胸部呼吸器疾患
・肺癌
・転移性肺腫瘍
他の臓器癌からの肺転移に対しては、全身化学療法を行うのが一般的ですが、大腸癌、肝臓癌、腎臓癌など、切除することで予後改善が見込まれる肺転移に対しては積極的に手術を行っています。ほぼ全例で胸腔鏡を用いた低侵襲手術を行っています。
・良性肺・胸部疾患
肺癌との区別が難しい良性肺腫瘍や、感染による炎症性疾患、巨大肺気腫など、切除することで改善が期待できる場合には手術を行っています。ほぼ全例で胸腔鏡を用いた低侵襲手術を行っています。
乳腺外科
乳腺外科は、乳癌を中心に各種乳腺疾患を扱っており、乳癌検診に始まりマンモグラフィー、エコー検査、MRI検査、針生検、マンモトーム等を駆使して診断にあたっています。乳癌の手術症例は令和6年は年間53例で、内分泌療法や化学療法、放射線療法等を組み合わせた集学的治療を行っています。乳房温存手術やセンチネルリンパ節生検にも積極的に取り組んでいます。
救急外科
高齢化率35%を超える岡山県北唯一の救命救急センターである当院では、岡山県北の最後の砦として近隣医療機関からの救急患者紹介を一手に引き受けています。緊急手術・準緊急手術にも随時対応し、その数は外科全手術症例の約3割を占めています(図1)。緊急手術の原因疾患は、虫垂炎が最も多く、ついで胆嚢炎、腸閉塞、ヘルニア陥頓、上部消化管穿孔、下部消化管穿孔となっています(図2)。当院では、夜間・休日も常時2名の外科医が待機しており、緊急呼び出しにも対応可能な手術室スタッフ・麻酔科医、外傷やショックに対して初期対応可能な救急医が常駐しています。緊急手術症例に占める75歳以上の高齢者の割合は38%、重症合併症を有する割合は39%と高くなっていますが、タイミングを逸することなく緊急手術が可能であり、術後透析や人工呼吸器管理、体外循環装置を含む集中治療、病棟・リハビリスタッフの早期回復を目指したきめ細かいケアにより、緊急手術をうけられた患者様の80%が自宅退院、14.3%が転院・転施設となっており、概ね良好な転帰を得ています。
![]() |
図1 外科年間手術件数における緊急手術の割合(2014-2021年度) |
![]() |
図2 緊急手術の原因疾患(2014-2021年度) |