津山中央病院 リハビリテーション部
当部の特色
急性期のリハビリテーションは、重篤な状態や発症後間もない時期から、患者の今後の生活の質を考慮したアプローチが行われるべきだと考えます。患者にとって有意義で質の高いアプローチを行うには、確実なリスク管理を前提に、他職種と密にコミュニケーションを取りながら行う必要があります。そのため、当院のリハビリテーション部では、次のような取り組みを行っています。
◆疾患別・分野別のチームでの取り組み
それぞれの疾患に合った、リスク管理と専門的なアプローチを可能とするよう、疾患によって分かれたユニットでアプローチを行っています。また、ユニットで対応することによって、各科の医師や病棟看護師との連携が可能となり、患者の病態の変化や治療方針の共有がしやすくなります。
◆多職種連携
院内には多くのチームがあり、それぞれの職種の専門性を発揮することによって患者がその人らしく生活するサポートをしています。そういったチームにリハビリテーション部からも参画し、他職種との連携を図っています。
◆地域連携
患者が生活の場に退院し、安全にその人らしく生活するには、地域全体で連携して患者を支える必要があります。そのため、地域連携にも力を入れ、地域連携パスの使用を使用している近隣の回復期リハビリテーション病院等との定期的な会議や、患者の退院前のサービス調整カンファレンスにも積極的に参加しています。
◆教育
地域のなかでの当院の役割を果たし、地域医療に貢献できる人材を育成するために、教育を行っています。各ユニット別に専門的なスペシャリストを育成する教育と並行して、ジェネラリストの育成のため横断的な基礎教育を行っています。
もくじ
施設基準
◆ リハビリテーションの施設基準
心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)
運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
がん患者リハビリテーション料
早期リハビリテーション加算(初期加算)
◆ チームへの参加
呼吸サポートチーム(呼吸ケアチーム加算)
栄養サポートチーム(栄養サポートチーム加算)
摂食嚥下支援チーム(摂食嚥下機能回復体制加算2)
認知症ケアチーム(認知症ケア加算Ⅰ)
早期離床リハビリテーションチーム(早期離床リハビリテーション加算)
褥瘡対策チーム(褥瘡ハイリスク患者ケア加算)
排尿ケアチーム(排尿自立支援加算)
心臓リハチーム
組織
◆ スタッフの人数
理学療法士 | 作業療法士 | 言語聴覚士 | アシスタント | 合計 | |
計 | 31 | 15 | 1 | 2 | 49 |
救命リハ | 1 | 1 | |||
脳血管ユニット
(小児リハ)
|
6 1 |
5 (1) |
(1)
|
14 | |
運動器ユニット | 13 | 6 | 19 | ||
総合リハユニット | 4 | 3 | 7 | ||
心リハユニット | 5 | 5 | |||
がんリハ | (4) | (3) | 7 | ||
管理者 | 1 | 1 | 1 | 3 |
*( )は他のユニットを兼ねる
◆ 資格保有
理学療法士 | 作業療法士 | 言語聴覚士 | |
認定理学療法士(呼吸) | 1 | ||
専門作業療法士(摂食嚥下) | 1 | ||
認定作業療法士 | 2 | ||
臨床実習指導者研修会修了 | 5 | 7 | |
生活行為向上マネジメント研修修了 | 2 | ||
3学会合同呼吸療法認定士 | 6 | ||
心臓リハビリテーション指導士 | 4 | ||
がんリハビリテーション研修修了 | 4 | 3 | |
SW-test講習会修了 | 5 | ||
摂食嚥下リハビリテーション認定士 | 2 | ||
福祉住環境コーディネーター2級 | 5 | ||
日本DMAT隊員養成研修修了 | 1 | ||
BLSプロバイダーコース修了 | 3 | ||
日本離床学会臨床アドバイザー | 3 | ||
心不全療養指導士 | 4 | ||
修士号 | 2 |
◆ユニット紹介
救命リハ | 中枢ユニット(小児リハ室) |
運動器ユニット | 総合ユニット |
心リハユニット | がんリハ |
実績
臨床実習のご案内
◆宿泊棟について
実習生は病院の宿泊棟を使用できます。部屋数には限りがありますので、利用希望がありましたら、早めに養成校を通じてご連絡ください。利用料等は、別途お知らせいたします。
◆実習中の交通手段について
学校で決められた方法に従ってください。自転車や二輪車を使用する場合は、駐輪場をご案内します。乗用車を利用する方は、駐車場の使用申請書をお渡ししますので申し出てください。駐車場は有料です(100円/日)。なお、事故について病院では一切責任を負いかねますので、交通安全に心がけてください。
◆服装について
学校指定の実習着を着用し、名札をつけてください。靴は原則白で、かかととつま先を覆うシューズ・スニーカーをご準備ください。また、感染対策として、マスク・ゴーグルを着用します。実習着の上に羽織る上着は休み時間にスタッフルームのみ着用可能で、色は紺または黒、グレーのいずれかとします。
通勤着に指定はありませんが、実習生であることをふまえて常識の範囲内で選択してください。
◆更衣室の使用について
職員更衣室のロッカーが使用可能です。開始初日に鍵をお渡ししますので、終了時に返却ください。
◆実習形態・スケジュールについて
当院では臨床参加型実習を基本とした指導を行っています。
1日のスケジュールは、実習指導者やその日によって異なりますが、一例としては下記の通りです。
8:30~ | 実習開始(実習着に着替えて所定の場所に座っていてください。) |
9:00~12:00 | 見学・実習 |
12:00~13:00 | お昼休み |
13:00~16:00 | 見学・実習 |
16:00~17:30 | 実習のまとめ・自習 |
実習日は基本的に月~金曜日で、土日曜日、祝日はお休みです。
◆昼食について
病院の食堂が利用できます。また、院内にコンビニエンスストアもあります。お弁当を持参し、スタッフルーム等で食べていただくことも可能です。
◆担当患者について
見学する患者の疾患等は、担当指導者によって異なります。対象疾患については、「ユニット紹介」をご参照ください。
◆感染対策について
実習開始前に、〔検体検査結果及びワクチン接種記録〕の提出をいただき、場合によっては追加のワクチンを接種して実習に臨んでいただきます。
感染予防具について、マスク、ゴーグル・アイシールドは、養成校に相談して事前にご準備ください。必要に応じて、その他はこちらで準備します。
具合が悪い時は我慢せず、必ず家や宿泊棟を出る前に指導者に連絡してください。
教育体制のあらまし
リハビリテーション部では、地域のなかでの当院の役割を果たし、地域医療に貢献できる人材を育成するために、新人教育およびセラピストの教育を行っています。
新人教育では、社会人としてのマナーを身につけ、仕事に対して責任感をもって臨むことをベースとして、医療チームのなかで専門性が発揮できる知識や技術を習得するよう学習体制を敷いています。
そのため、入職後早期に各ユニットに配属し、専門的な教育を行う制度を取り入れています。ユニットのなかで主として担当となる先輩セラピストとともに、実際のアプローチの見学より段階を踏んで、患者の担当に至るシステムとしています。そういったスペシャリストを育成するための教育に並行して、ジェネラリストの育成のため、どの領域でも必要となる知識の習得を目的に、横断的な基礎教育を行っています。
ユニットへの配属先は、本人の希望や適性、当院で各ユニットに必要とされる人員等を考慮し、面接によって決定します。ユニット間の移動についても、適宜行います。
また、患者のニーズに応えるべく、スタッフの知識・技術の向上を目的とし、定期的な勉強会として、院内スタッフを講師とした勉強会、症例検討会等を実施しております。
さらに、病院全スタッフを対象として行う、感染対策研修会・医療安全研修会等へも参加しています。
また、病院として、リハビリテーション養成校の臨床実習の学生や、併設の看護学校の実習の受入れも行っています。これらの実習に対応するために、県士会等で行われる、臨床実習指導者講習会の受講を積極的にすすめるとともに、学生が担当できるよう、実習の目的や指導要綱を理解する場を設けています。学生の教育に参加することによって、指導者と学生が共に育っていける体制を目指しています。