津山中央病院


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放射線技術部

放射線技術部

 新着情報
  • 2021/08/13 ホームページをリニューアルしました。

放 射 線 技 術 部 門 の 役 割 ・ 使 命
当院の基本方針および年度事業計画に基づき、放射線技術部の果たすべき役割、使命を認識し、
部門目標を掲げ、目標を達成するための部門行動計画を策定する。
部 門 目 標
1.病院理念、基本方針に則り、自己の質の向上に努めると共に患者サービスの向上に努める。
2.医師の指示に基づく検査依頼を正確・迅速に実施し、当院全体の診療の質を高める。
3.最新の放射線技術の習得に努め、最適な医療の提供のための支援を行う。
4.放射線業務に必要な統計資料を整備し、必要に応じて各部門に迅速に提供する。
5.放射線業務の効率化、仕入れコストの削減により部門コストを低減し、当院の利益率向上に貢献する。 
ス タ ッ フ 紹 介
 部長 松田哲典 副部長 藤田卓史 課長 清水紀彦 課長 吉田 勝 課長 青瀬史佳
リーダー 綱澤勝之  リーダー 伊田和司   新木真由子    光岡由企夫    森藤江里子  
  竹内唯喜   山本崇裕    森谷由佳   田村瑞希   坂元佑基
  岡本彬宏   岸本一馬   岡村竜也   張  智凱    
  中江沙知   山下翔也   西岡秀樹   奥田悠斗   高本勇輝
  日向遼太郎   友末千尋   荒川菜穂   平谷 陸   三宅貴大
  國澤クルミ   南条 巧   内藤 月想   田中 晴祥   広沢 真己
  堀内 桃花   塩田 美恵   棒谷 一輝        

事務

池上奈菜

 

 

           
課長 香川 芳徳 (医学物理士)             
リーダー 高谷正彦 (津山中央記念病院)             

 

放 射 線 技 術 部 門 紹 介

一 般 撮 影 検 査(DR)

当院におけるこの部門の検査には、胸部、腹部、関節、骨等を主とした一般撮影。手術室、病室での 回診用装置(ポータブル装置、術中イメージ装置)を使う撮影および透視。 その他に乳房撮影、骨塩定量が含まれており多岐にわたっています。 大部分にDR(Digital Radiography)が使用されています。  他部門に先駆けて行われる検査が多く、検査件数が最も多い部門です。 DRシステムになり撮影条件設定は容易になりましたが、正確な撮影体位、適正X線線量、画質の向上に努め、 基本的な医学知識に加え診断価値のある画像作成のため日々研鑽に努めています。
     
      一般撮影装置   胸部レントゲン写真    

超 音 波 検 査(US)

超音波(Ultra Sonic)が臓器や組織の境目で反射する性質を利用し、反射波の時間的ズレを画像化したものです。 モニターで観察しながら、必要な画像はフィルム、ペーパー等に記録できる。 放射線被ばくの心配や苦痛もなく、任意方向からの観察ができるため、 人体のあらゆる部位のスクリーニングおよび、精密検査に利用されています。 近年は装置性能が飛躍的に向上し、心エコー、生体内エコー、超音波造影、ハーモニックエコー、 カラードプラ等その臨床応用は急速に進化を続けており、今後も超音波の利用価値は益々増大するものと思われます。 検査結果は術者の知識、経験に委ねられる部分が多いため、基本的な医学知識に加え超音波の物理的現象の理解、装置性能や検査法の熟知、描出技術の習熟に努め診断価値のある画像、レポートを提供できるよう日々研鑽に努めています。 

透 視 検 査(DR)

人体をX線で透視しながら撮影、診断、治療を行う検査であり、上部(胃、十二指腸)下部(小腸、大腸)消化管の撮影、診断が主となります。 泌尿器科、婦人科関係の造影透視、撮影、近年では外科的検査(骨折の整復、脊髄腔造影、PTCD等)、内科的検査(CF、ERCP等)など多岐にわたっています。  最近は消化管撮影(主に検診)を技師が行うことが多くなっています。その他の検査においては、透視装置操作、撮影が主であり術者(Dr)との意思の疎通が大切です。今後もドック検診、検診以外の消化管撮影の増加が予測されます。 消化管撮影は術者の技量に委ねられることが多い検査です。 基本的な医学知識はもちろん、画像読影、病変描出技術の習熟に努め、 診断価値のある画像提供のため日々研鑽に努めています。
       
DR装置
       

心カテ・DSA検査(心カテ:心臓カテーテル DSA:Digital Subtraction Angiography) 

 人体各部の血管にカテーテルを挿入し、選択的に直接造影剤を注入して、出血、病変、狭窄部位等の診断を行います。 また、必要に応じその状態で治療が行われます。 他の検査画像と違い、血管のみで周囲臓器が排除されるため血管描出能は優れています。 診断目的のみの検査は他の非侵襲的検査に移行しつつありますが、 疾病の治療目的のためこの技術を応用する(IVR:Interインターベンショナル・ラジオロジー)ことが近年益々増加の一途にあります。 それに伴い患者、術者の被ばく線量の増加が問題になりつつあります。 この検査は、他の多くの医療スタッフが関わって行われるため、各パート間の意思疎通が大切になります。 基本的な医学知識はもちろん、検査内容を熟知し、被ばく線量の軽減に努め、迅速かつ正確な装置操作、 画像作成が出来るよう日々研鑽に努めています。
 
                
血管撮影装置 ハイブリッド装置       

C T 検 査(CT : Computed Tomography) 

 極僅かなX線吸収差を利用して人体の臓器、病変を非侵襲的に輪切り像とした画像を作成できる検査です。 特に最近のらせんCTやマルチスライスCTの開発により、さらに高画質となり、検査時間も大幅に短縮されました。 また、造影剤を使用することにより、形態だけでなく質的診断が可能です。 収集データを用いて三次元画像、任意断面の構築等も可能となりました。 造影剤使用に際しては副作用の発現に十分な注意と対策、対応が必要です。 日常診療、特に救急医療には欠かすことができない検査であり、画像診断の中心的位置にあります。 今後も検査件数の増加が予測されます。 基本的な医学知識に加え、画像情報、装置特性を十分理解して、検査目的、 患者容態に応じて常に診断価値の高い画像を提供できるよう日々研鑽に努めています。
 
     
64列CT   64列CT    

M R I 検 査(MRI:Magnetic Resonance Imaging) 

強い静磁場(大きな磁石)内の人体に一定周波数の電波をあて、 主に水素原子が共振することによる信号を取り出して画像を作成する検査です。 一見CT画像に似ていますが、CTと比較して、放射線の被ばくがなく、 再構成することなく任意断面の画像、撮像条件を変えて同位置の異種情報が得られます。 一方、検査時間が長い、動きに弱い、体内に金属が入っている人の検査ができないことがあります、装置が高価過ぎると言う欠点もあります。 検査時間の短縮化や撮像方法も進化しており、特に造影剤を使用せず血管を描出できるため、血管造影に取って代わる勢いです。 放射線を利用する画像概念と異なるため、基本的な医学知識に加え、 データ収集の原理、方法を熟知して検査の進歩に後れないよう日々研鑽に努めています。 
     
3T MRI   1.5T MRI    

放 射 線 治 療

 中国四国地域で初となる陽子線治療装置 「MELTHEA(日立製作所)」を導入しております。陽子線治療は、外来通院で治療が行え、機能、形態の温存が可能で、副作用(合併症)が非常に少ないことも特徴です。また、高精度放射線治療装置「TrueBeam(Varian medical systems)」を併せて導入したことで、画像誘導放射線治療と定位放射線治療(SRT/SBRT)、強度変調放射線治療(IMRT)、強度変調回転放射線治療(VMAT)などの、より高度でより治療時間の短いX線治療を提供することも可能です。より効果的な治療を行うためには、治療医と放射線技師の協議、協力が不可欠です。 また、対象患者様は特に精神的苦痛を伴っている場合が多いため、ペーシェントケアを心がけなければいけません。
 基本的な医学知識に加え、装置性能、照射技術を習熟し、患者に無理のない体位で正確な照射が出来るよう日々研鑽に努めています。
岡山大学・津山中央病院共同運用がん陽子線治療センターリンク:http://top.tch.or.jp/ 
     
陽子線治療装置   高精度放射線治療装置    

核 医 学 検 査(RI)

 放射線同位元素(ラジオアイソトープ)を投与し、体内での集積、分布状態を体外からの放射線検出器(シンチカメラ)によりデータ収集し、それを画像化する検査です。 検査目的により核種が異なり、それに伴い投与時間、投与後の検査開始時間が異なります。 患者様に十分な説明をし、理解と協力を仰がなければならない検査です。 形態の描出のみでなく、脳組織の血流状態、心臓の筋肉の状態、甲状腺や肺の機能、 全身の骨の異常や炎症、腫瘍の判定等様々な検査ができるため、今後も需要は拡がっていくものと思われます。 多様な検査目的、検査方法を熟知し、検査技術の向上に努め診断価値のある画像提供のため日々研鑽に努めています。 さらに、他部門とは異なり、放射線同位元素を扱うため、放射能汚染、管理区域内外の安全管理には細心の注意をしています。
       
RI装置        

PET/CT 検 査

 PETとは、陽電子放射断層撮影(Positron Emission Tomography)の略語で、 陽電子を放出する放射性同位元素で標識された検査薬を体内に注入して、 その陽電子が周囲の電子と結合して消滅するときに放出されるガンマ線を検出することにより、 注入された検査薬の体内での分布から細胞の活動状態を画像化する検査法である。 腫瘍検査の場合、放射性同位元素をブドウ糖に結合させた18F-FDG という薬剤を、静脈に注射して、 薬剤が全身にいきわたったところで撮像すると、悪性腫瘍は正常な細胞と比べて増殖が盛んに行われているため、 3~8倍のブドウ糖を消費する性質があり、その生理的作用を利用して、悪性腫瘍の位置や進行度合を知ることができ、早期発見にも有用である。 PET/CT検査では、一度の検査でPETの「細胞の活動状態」とマルチスライスCTの「臓器の形態」の画像を融合(Fusion)することにより、これまでPETの性質上、PET単独の画像のみでは、悪性腫瘍の有無や場所を断定することが難しかった画像情報が、疑わしい部位の形態や活動状態をはっきり把握することができ、より精度の高い診断をすることが可能である。 基本的な医学知識に加え、画像情報、装置特性、検査方法を熟知して、検査技術の向上に努め、 診断価値の高い画像を提供できるよう日々研鑽が必要である。さらに、放射線同位元素(ポジトロン放出核種)を扱うため放射能汚染、管理区域内外の安全管理には細心の注意が大切である。
       
PET/CT検査        

健 診 部 門 

 健康であるための選択肢の一つが日頃の健康チェックである。車にも車検という定期検査があるように、人も定期的に検査を行えば、病気の早期発見や予防、あるいは健康であることの確認が行える。健康管理センターでの検診受診者数(住民検診、政府管掌、企業検診)は、年々増加傾向にあり年間5,000人以上が受診されている。近年、国民の予防医学への関心は高まりつつある。より地域社会からのニーズに答えるよう当部門では、PET検診、乳がん検診、脳ドック、肺ドックと各種オプションにも力を入れている。また、乳房撮影装置、消化管撮影装置、超音波装置の増設などハード面も充実している。健診での検査は、術者の技量に委ねられることが多く、健康への願いに答えた高い検査技術が求められる。個人の尊厳に対する厳格な気持ちと思いやりのある接遇教育、画像読影、病変描出技術などの習熟に努め、受診者により信頼してもらえるよう日々研鑽が必要である。 
         
         

RIS (Radiological information system) /PACS(Picture archiving communication system) 

 RISは、放射線技術部内のオーダ内容全般(撮影部位、撮影依頼レポート)を各診療室の電子カルテ端末からオンラインで瞬時に正確に行うものです。 オーダ内容を基に撮影が実施され、課金請求と撮影照射録を作成します。 オーダの実施内容は、モダリティー、撮影部位単位で統計処理が可能で、放射線技術部内の業務分析が可能です。 今後は、クリティカル・パスに基づいたオーダ画面の作成、より詳細な業務統計処理が出来るよう改良していきます。 PACSは、放射線技術部内で撮影した画像データを一括電子的保存管理するものです。 「安全性」「再現性」「共通利用性」の3原則を遵守し、DICOM画像サーバと参照画像サーバで構成します。 画像データ量は、詳細な画像の要求により増え続けていくと思われますが、 “高画質”“迅速”“オンデマンド”な画像を提供していく努力をしています。
         
         

放 射 線 受 付 業 務 

 受付業務は、放射線技術部に検査に来られる患者様に最初に応対する部署です。 患者様の気持ちを察するとともに、撮影業務の進行状況も把握して受付業務を行う必要があります。 撮影内容と撮影患者数によって、“かなりの待ち時間”が必要なことも発生します。 患者様に対して、出来るだけ待時間をお伝えし、“笑顔”で“おもいやり”のある応対に努めています。