津山中央病院


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PET/CT検査

PET/CT検査

PET/CT検査とは

 PET(ペット)検査とは、「ポジトロン放出断層撮影検査」のことです。
 体内にポジトロン(陽電子)を放出する薬を腕の静脈から注射し、その薬が体の部位に集まる様子を特殊なカメラで撮影する検査方法です。同じ姿勢でCT検査も行います。PETもCTも通常は耳のあたりから足の付け根あたりまで撮影を致します。PET/CT装置では、これら2つの画像をほぼ同時に作成して、重ね合わせることにより、より診断価値の高い画像を得ることができる検査です。

 

PET/CT検査でわかること

 当院で行うPET/CT検査は、フッ素-18(18F)という「放射性同位元素」を標識したフルオロデオキシグルコース(FDG)という薬を注射し、薬(FDG)がブドウ糖をたくさん摂取するがん細胞などに多く集まることでがんの存在を知ることができます。正常な細胞に比べてがん細胞は3~8倍のブドウ糖を必要とするとされています。
 ただし、肺炎や膿瘍(膿がたまった状態)などにも薬が集まりますので、集まったからといって癌と断定することはできません。

 

検査の特徴
  1. がんの早期発見に威力
    体を薄く輪切りにした画像を作ります。その薄さは3.3ミリですので、悪性度の高いがんであれば、5ミリほどでも発見できると考えます。がんの転移や再発の診断にも大変有用です。
     
  2. 一度にほぼ全身の検査可能
    今までは体の部位(臓器)によってCT、MRI、シンチなどの中から適切な診断方法を選ぶ必要がありました。しかし、PET/CTでは、一度にほぼ全身のがんの有無のチェックを行うことができます。
     
  3. 良性・悪性の鑑別に有用
    CTなどではがんと疑っていたものも、PET/CTでは良性・悪性の鑑別がより正確に行うことが可能です。これは、PET/CT検査で使われる薬が、病変部位にどれくらい集まるかを数字で評価することができるからです。
     
  4. 苦痛の少ない検査
    この検査で痛みを伴うのは、お薬を注射するときのみで、あとは安静に寝ていればよい楽な検査です。胃の検査のようにバリウムを飲んだり、カメラを飲んだりする必要はありません。
     
画像所見

左肺の小さな異常陰影があって、検査薬「FDG」が集まっています。肺癌を疑う像です。PET画像(右)の異常陰影がCT画像(左上)の異常陰影とが同一のものであるかどうかは、PETとCTの融合画像(左下)を見ていただければ、一目瞭然ですね。輪切りの画像は薄さ3.3ミリのものです。

 

左右の肺の間に(ちょうど赤い縦横のラインが交わっているところ)検査薬「FDG」が集まっています。縦隔と呼ばれるところのリンパ節への癌の転移を疑う像です。 この縦切りの画像は薄さ7.5ミリのものです。

 

 

 検査Q&A
PET/CT検査について
 
Q1 どんな種類のがんでも発見できるのでしょうか?
A1 PET/CT検査では、大腸癌、肺癌、乳癌、甲状腺癌、食道癌、膵臓癌、子宮・卵巣癌、悪性リンパ腫など多くの癌を検出できます。ただ、肝臓癌や胃癌はお薬が集まりにくく、発見される頻度は少ないです。超音波検査や胃内視鏡検査などをお受け下さい。また、脳には生理的にたくさんのブドウ糖を摂取しますので、脳腫瘍が発見される頻度は少ないです。さらに、お薬は尿として体から排泄されますので、腎臓や膀胱癌の検出は困難です。超音波や尿検査などをお受け下さい。
 
 
Q1 どんな人でもPET/CT検査を受けられるのでしょうか?
A1 血糖値の高い方(特に200mg/dl以上)は癌に薬が集まりにくくなりますので、検査できません。
また、被曝を受ける検査ですので、妊婦さんは検査を受けることができません。
 
 
Q1 PET/CT検査の安全性はどうでしょうか?
A1 PET/CT検査に伴う被曝量は1回あたり約3.5ミリシーベルトで、胃や腸のエックス線透視と同レベルですが、CTも同時に撮影するPET/CTは約10ミリシーベルト多くなります。
当日は10歳以下のお子さんとの接触はなるべく控えてください。
 
 
Q1 PET/CT検査は保険診療でできますか?
A1 健康診断を目的とする検査では保険適応にはなりません。また、がんあるいはがん疑いの方でも厚生労働省の基準に基づき、厳しく適応が決められております。詳しくは当院までご相談下さい。
 

 

 

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